コーキングの打ち替えと増し打ちの違いは?原則は打ち替え、増し打ちが適切なケースも解説
コーキングの打ち替えと増し打ちの違いは?原則は打ち替え、増し打ちが適切なケースも解説
見積書に書かれた言葉の意味がわからないまま契約してしまうと、あとから「本当にこの工法で良かったのか」と不安になるケースも少なくありません。
📖 この記事でわかること
- 「打ち替え」と「増し打ち」の違いと、それぞれのメリット・デメリット
- どちらを選ぶべきか判断するときの基本の考え方
- 増し打ちが適切になる具体的なケース
- 業者に相見積もりを取るときに確認すべき質問
- 【現場担当者記入欄】当社が実際に判断基準としていること
コーキングとは?打ち替え・増し打ちの基本の違い
コーキング(シーリング)は、外壁材と外壁材の間(目地)や、サッシまわりなどに施工されている、ゴム状の防水材料です。
外壁材同士の動き(伸縮)を吸収したり、目地から雨水が浸入するのを防いだりする役割があります。
補修方法は、大きく分けて次の2つです。
| 項目 | 打ち替え | 増し打ち |
|---|---|---|
| 施工方法 | 既存コーキングを撤去してから新規施工 | 既存コーキングを残したまま上から新規施工 |
| 耐久性 | 高い(新品の厚み・密着を確保しやすい) | 既存の劣化状態に左右されやすい |
| 費用 | 撤去費用がかかる分やや高め | 比較的安価な場合が多い |
| 向いている場所 | 外壁の目地など撤去可能な部分 | サッシまわりなど撤去が難しい部分 |
| 工期 | 撤去工程がある分やや長い | 短めになりやすい |
原則は「打ち替え」。ただし機械的に決めるものではありません
既存コーキングを適切に撤去できる外壁目地については、原則として打ち替えを基本に考えます。古いコーキングを取り除き、新しいコーキングを十分な厚みで施工できるためです。
ただし、私たちが現場で大切にしているのは「打ち替えをすること」そのものではありません。
施工方法を決める前に確認していること
- その場所に本当に必要な施工は何か
- 既存のコーキングはどの程度劣化しているか
- 撤去して問題が起きない場所か
- 新しいコーキングを十分な厚みで施工できるか
- 外壁や防水の納まりに問題はないか
コーキングは外壁の目地の中に入っているため、工事が終わってしまえば、その下でどのような施工が行われたのかをお客様が直接確認することはできません。だからこそ私たちは、「何を施工したか」だけでなく、「なぜその施工を選んだのか」までご説明することを大切にしています。
増し打ちが適切になるケース
すべての場所を機械的に打ち替えればよいわけではありません。次のようなケースでは、増し打ちが適切と判断されることがあります。
増し打ちが検討される代表的なケース
- サッシまわりなど、既存コーキングを無理に撤去すると周辺の建材を傷つけたり、防水上の問題が生じたりする可能性がある部分
- 既存コーキングの劣化がまだ軽微で、密着状態が良好な部分
- 撤去作業によって下地や仕上材への影響が懸念される部分
大切なのは、その場所が「打ち替えすると別のリスクが起きるのか」「増し打ちで対応すべき理由は何か」を業者が説明できるかどうかです。
見積書の「打ち替え◯m」だけでは、本当の施工内容はわかりません
見積書を比較するとき、どうしても目が行くのは金額ではないでしょうか。
「A社は打ち替えで◯万円、B社は◯万円だから、B社のほうが安い」——という比較になりがちです。
しかし、コーキング工事は金額だけでは判断できません。
金額の前に確認したいポイント
- どの場所を施工するのか
- 既存コーキングを撤去するのか
- どの材料を使用するのか
- どのような下地処理をするのか
- 打ち替えと増し打ちをどのように使い分けるのか
そういった内容によって、同じ「コーキング工事」でも中身はまったく変わります。特に見積書に「増し打ち」と書かれている場合は、「なぜこの場所は打ち替えではないのか」を確認してみてください。きちんと現場を確認している業者であれば、その理由を説明できるはずです。
弊社の施工の場合は、ほとんどが外壁に何か問題を抱えられてからのご相談のお客様が多い為、基本的に打ち替えになる方が一般的です。ただし、打ち替えできない場合や箇所などもありますので、その点は特にきちんと説明をするようにしています。
また先打ちでコーキングが見えなくなる時に本当にそのコーキング剤をつかってくれるかどうかを、きちんと見えるかしてくれるところかどうかも重要です
相見積もりで確認してほしい質問リスト
複数の業者から見積もりを取っている場合は、金額だけでなく、それぞれの業者に同じ質問をぶつけてみてください。
1この部分はなぜ打ち替えなのですか?
2ここはなぜ増し打ちなのですか?
3既存のコーキングはどのような状態ですか?
4この施工方法を選んだ理由は何ですか?
5使用するコーキング材と塗料の組み合わせに問題はありませんか?
5使用したコーキング材が見積りと同じと確認する方法がありますか?
同じ質問をしても答えの深さがまったく異なるかもしれません。それが業者選びの、金額以外の判断材料になるかと考えています。
【現場担当者記入欄】当社が打ち替え・増し打ちを判断する基準
🔍 当社が現地調査で必ず確認していること
コーキングのひび割れなのか、塗料のひび割れなのか 外壁や建物全体を通して、劣化につながったと思われる外的要因はないか 割れ方の種類や長さ、ベタ付きの有無、外壁との乖離の有無など🔧 打ち替えを選ぶ具体的な劣化サイン(当社の基準)
- 破断(凝集破壊):コーキング(シーリング)材自体が中央部分で裂け、目地の奥まで亀裂が達している状態。防水機能をほぼ失っているため打ち替えが必要
- 剥離(接着破壊):目地の片側または両側で、シーリング材と外壁材の接着面が浮いている・隙間ができている状態。指で軽く押すと浮きが確認できることが多い
- 肉やせ(収縮):可塑剤の移行や紫外線劣化により体積が減り、目地の両端からへこんでV字状の隙間ができている状態
- 硬化・弾力性の喪失:指で押しても弾力が戻らず、表面が硬く変質している状態。ひび割れを伴うことが多い
- 幅・深さの大きいひび割れ:表面だけでなくシーリング材の厚み方向まで達しているクラック。表面の塗膜のみの浅いひびとは区別して判断する
- 経過年数の目安:シリコン系・変成シリコーン系は概ね5〜10年、ポリウレタン系は概ね7〜10年程度で機能低下が始まるとされる(施工環境・日射条件により差がある)
意外と見落とされがちですが、陽当たりがいい面とそうではない部分でもコーキングの劣化具体に大きな差がでます。
また先日の熊本地震後のお問い合わせとして、劣化はすすんでなかったにもかかわらず、コーキングでは吸収できないレベル強い外壁への圧力が原因で剥がれや引きちぎれが起きてしまったという問い合わせなどもあります。
部分補修で済むのか、全体の補修が必要なのかは建物それぞれなので、一度ご自宅の外壁確認の際にコーキングの状態も確認してみてください。
コーキング(シーリング)の状態が気になる方へ
現在、外壁のコーキングにひび割れや剥がれがあり、「打ち替えが必要なのか、増し打ちでいいのか分からない」という場合は、まず現在の状態を確認することから始めてください。
特に地震後にひび割れを見つけた場合は、コーキングだけでなく、外壁そのものにひび割れやズレがないかも確認することが大切です。無理に高い場所まで確認する必要はありません。安全な場所から写真を撮り、気になる部分を記録しておきましょう。
専門業者に相談するときの伝え方
そのうえで専門業者に相談するときは、「コーキングを直してください」と依頼するだけでなく、次のように伝えてみてください。
「この部分は打ち替えが必要なのか、増し打ちでしかできない部分があるか、その理由も教えてください」
状態を見て、必要な工事を確認することから
この記事のポイント
- コーキング補修は「打ち替え」と「増し打ち」の2種類がある
- 撤去できる部分は打ち替えが原則。ただしサッシまわりなど例外もある
- 大切なのは工法そのものより「なぜその工法を選んだか」の説明があるかどうか
- 相見積もりでは金額だけでなく、施工内容と理由を必ず確認する
株式会社かとう塗装では、コーキングのひび割れがあるからといって最初から工法を決めるのではなく、まず建物全体の状態を確認したうえで、どの部分にどのような施工が必要かを整理し、施工方法とその理由をご説明しています。
- 見積もりを取ったが、打ち替えと増し打ちの違いがわからない
- 他社の見積もりに増し打ちと書いてあるが、本当にそれでいいのか不安
- 地震後にコーキングがひび割れたが、どこまで直すべきかわからない
そんなときは、まずお気軽にご相談ください。現地調査からお見積り書の作成まで無料で承っております。






