【現場で聞いてみた】代表編 第5回 全部できるとは言いません。
全部できますとは言いません。
~お客様の希望と予算の中で、本当に必要なことを考える~
外壁塗装や屋根工事の相談をするとき、
「できるだけきれいにしたい」
「せっかく工事するなら、ここも直しておきたい」
そう思うのは当然のことです。
一方で、家の工事は決して安いものではありません。
やったほうがいいことをすべて挙げていけば、予算を超えてしまうこともあります。
では、限られた予算の中で、何を優先すればいいのか。
今回は、代表・加藤に、お客様の希望や予算と、専門家としての判断をどうすり合わせているのかを聞いてみました。
💬 インタビュー
実際の対話をそのまま掲載しています。
山口今回は、お客様の希望と予算について聞きたいんですけど。
実際、お客様から
「ここまでやりたい」
「このくらいの金額に抑えたい」
という希望をいただくことってありますよね。
ありますね。
もちろん、お客様がやりたいことはできるだけ考えます。
でも、全部できるとは限らないです。
山口やっぱり、予算がありますもんね。
そうですね。
家って、見ていくと「あれもやったほうがいい、これもやったほうがいい」というのは出てくるんですよ。
でも、それを全部やればいいという話でもないですから。
山口じゃあ、そういうときはどうするんですか?
例えば、お客様の希望と、加藤さんが「ここはやったほうがいい」と思うところが違った場合。
そこは、ちゃんと話します。
「ここはやったほうがいいですよ」
「これは今じゃなくてもいいですよ」
というのは伝えます。
山口「今じゃなくてもいい」という判断もするんですね。
します。
全部を一回の工事でやらないといけないわけじゃないですから。
今の状態を見て、今やるべきところと、もう少し先でもいいところを分ければいい。
山口なるほど。
じゃあ、「できるか、できないか」だけじゃなくて、「今やる必要があるかどうか」も考えるんですね。
そうですね。
例えば予算が決まっているなら、その中で何を優先するかを考えます。
山口でも、お客様からすると、「せっかく工事するんだから、全部やっておきたい」と思うこともありますよね。
そうだと思います。
だから、そこはちゃんと説明します。
やったほうがいいことは、やったほうがいいと伝えます。
でも、今すぐ必要じゃないものまで無理にやる必要はないですから。
山口逆に、「予算を抑えたいから、ここはやらなくてもいいです」とお客様から言われた場合は?
そこも、何でも「分かりました」ではないですね。
やらないことで後から困るようなところなら、
「そこは削らないほうがいいですよ」
とは言います。
山口なるほど。
じゃあ、予算に合わせるっていうのは、単純に工事を減らして安くするということではないんですね。
違いますね。
安くすることと、必要なものを削ることは違いますから。
山口そこは結構大事ですね。
例えば、「この金額にしてください」と言われたら、その金額に合わせて工程を削るという会社もあると思うんですけど。
それは、やっぱり違うと思います。
必要な工程まで削ってしまったら、何のために工事するのか分からなくなりますから。
山口第2回でも話していましたけど、下地処理とか、見えなくなる部分もありますよね。
そこを削ってしまったら、完成したときには分からない。
そうですね。
だから、削っていいところと、削らないほうがいいところはあります。
そこは、こちらで判断して伝えないといけないと思っています。
山口じゃあ、お客様に「何をするか全部決めてもらう」というわけでもないんですね。
そうですね。
もちろん最終的に決めるのはお客様です。
でも、
「全部説明したので、あとはお客様で決めてください」
だけでは違うと思うんですよ。
こちらも、プロとして
「これはやったほうがいい」
「これは今じゃなくてもいい」
というところは言わないといけない。
山口確かに。
選択肢を出して終わりじゃなくて、「僕だったらここは優先します」というところまで伝えてもらえるほうが、判断しやすいですね。
そうですね。
そのうえで、お客様の希望や予算を聞いて、どうするか一緒に考えればいいと思います。
山口例えば、「あと何年くらいこの家に住む予定なのか」みたいなことも関係してきますよね。
そうですね。
これから長く住むのか、あと何年くらい住むのかでも、考え方は変わります。
だから、同じ家でも、全員に同じ工事をすればいいわけではないです。
山口なるほど。
家の状態だけじゃなくて、「これからどう住みたいか」も含めて考えるんですね。
そうですね。
だから、見積もりを出して終わりではないと思います。
山口ここまで聞いていると、「安くできますよ」という話とは、ちょっと違いますね。
そうですね。
安くすることだけを考えてしまうと、必要なものまで削ってしまうことがありますから。
そうじゃなくて、
「この予算なら、ここを優先しましょう」
という考え方ですね。
山口じゃあ、お客様の予算が限られていること自体は、悪いことではないんですね。
もちろんです。
予算があるのは普通のことですから。
その中で、何をするかを考えればいい。
山口なるほど。
「予算が足りないから全部できません」で終わるんじゃなくて、「この予算なら、まずここをやりましょう」と整理してくれるということですね。
そうですね。
山口逆に、予算には余裕があるけど、「ここまでやる必要ありますか?」と聞かれたらどうします?
必要なければ、必要ないと言いますよ。
山口そこは結構はっきり言うんですね(笑)
必要ないものまでやる必要はないですから。
山口なるほど(笑)
第3回でも「塗らないほうがいい」と言っていましたけど、今回も考え方は同じなんですね。
そうですね。
やること自体が目的じゃないですから。
山口じゃあ、加藤さんが考える「いい提案」って、たくさん工事をすることでも、一番安くすることでもないんですね。
そうですね。
その家に必要なことを考えて、お客様の希望と予算の中で、どうするのがいいかを考えることだと思います。
山口そう考えると、「全部できます」と言うより、「これはやったほうがいい。でも、これは今じゃなくてもいい」とちゃんと言ってくれるほうが、逆に安心できますね。
そう思ってはっきりお伝えしています。
📖 まとめ・ポイント
インタビューを通して印象に残ったポイント。
📝 山口の取材メモ
今回の話を聞いていて印象に残ったのは、「予算に合わせる」ことと、「必要な工事を削る」ことは違うということでした。
予算が限られているからといって、必要な工程まで削ってしまえば、工事そのものの意味が変わってしまいます。
一方で、予算に余裕があったとしても、必要のない工事まで勧める必要はありません。
大切なのは、「何をするか」だけではなく、「何を優先するか」を考えること。
そして、その判断をお客様だけに丸投げするのではなく、専門家としての考えを伝えたうえで、一緒に決めていくこと。
それが今回の取材で感じた、加藤の考え方でした。
すべてを一度にやらなくてもいい。大切なのは、何を優先するか。
家の工事では、「せっかく足場を組むなら、ここもやったほうがいい」「どうせなら、全部きれいにしたい」と考えることもあると思います。
もちろん、まとめて工事することで効率がよくなる場合もあります。ただ、すべてを一度に行うことが正解とは限りません。
建物の状態。これから住む年数。今後の修繕予定。そして、使える予算。
そうした条件によって、優先するべきものは変わります。
だからこそ、「全部やるか、何もしないか」の二択ではなく、「今、何をするべきなのか」を考えることが大切です。
🔍 見積もり比較のときに聞いてみたい質問
金額だけを見るのではなく、次のようなことを聞いてみてください。
- この工事は、なぜ必要なんですか?
- 今やらないといけないものはどれですか?
- 逆に、今回はやらなくてもいいものはありますか?
- この金額の中なら、何を優先したほうがいいですか?
かとう塗装でも、建物の状態を確認したうえで、お客様の希望や予算を踏まえ、必要な工事や優先順位を一緒に考えています。「何を頼めばいいのか分からない」「見積もりをもらったけれど、どこを優先すればいいのか分からない」そんな段階からでも、まずは今の住まいの状態を確認することから始められます。
工事を決める前に、まず何が必要なのかを知る。そのうえで、自分たちに合った選択をしていけばいいのだと思います。
地域で一番になりたい本当の理由。
予算や優先順位の話まで聞いてきた山口。最後に聞きたくなったのは、シンプルな疑問でした。
「なんで、そこまでやるんですか?」
その答えの先にあったのは、代表が抱く"地域"への想いでした。
🗺️ 現場で聞いてみた!連載ロードマップ(全6回)
このインタビューは、建築知識ゼロの新人担当が「施工現場のリアル」に迫る全6回の連載ストーリーです。記事を通して職人のこだわりや現場の工夫をご紹介していきます。ぜひ順番にお楽しみください!
- 第1回:「ちゃんとしないと、気が済まないんです。」
- 第2回:「見積書には書いていない仕事があります」
- 第3回:「塗装屋なのに、『塗らない方がいい』と言う理由」
- 第4回:「現場へ同行!代表は診断で何を見ている?」
- 第5回(今ここ):「全部できますとは言いません」
- 第6回(次におすすめ):「地域で一番になりたい本当の理由」
現場の職人からはじめ現在は代表職をしております。
どこよりも誠実な施工ができるように現場調査からお見積りも丁寧に対応いたします。







山口からのコメント
「必要ないものまでやる必要はない」ときっぱり言われたのが印象的でした。安さでも量でもなく、優先順位で考えるという視点が新鮮でした。