【見積書の見方】外壁塗装の見積もりは「金額」だけで判断しない|数量・単価・施工内容のチェックポイント
【見積書の見方】その金額、本当に適正?外壁塗装の「数量・単価・施工内容」を確認する方法
「100万円」「150万円」見積書の金額だけで、施工の良し悪しはわかるのか?
見積を取って金額が気になるお客様によく聞かれることですが、金額だけでは、見積書の良し悪しは分かりません。
外壁塗装の見積もりを何社か取ると、「A社は120万円だった」「B社は150万円だった」「C社は180万円だった」というように、金額の違いが気になると思います。もちろん、工事費用は大切な比較ポイントです。でも、見積書を見るときに最初に確認してほしいのは、「合計金額」だけではありません。
なぜなら、同じ「外壁塗装150万円」という工事でも、実際に塗装する面積は何㎡なのか、窓やドアなどの開口部はどう計算しているのか、どんな塗料を使うのか、シーリングは何を使うのか、下地補修はどこまで行うのか、何回塗るのか、付帯部にはどんな材料を使うのかによって、実際の工事内容は大きく変わるからです。
そこで今回は、外壁塗装の見積書を見るときに知っておきたい、「金額がどうやって作られているのか」という部分から解説します。
まず確認したいのは「何㎡塗るのか」
外壁塗装の見積書を見ると、「外壁塗装 ○○㎡ × ○○円」という記載を見かけることがあります。ここで重要なのが、
その「○○㎡」は、どうやって算出された数字なのか?
ということです。例えば、外壁の面積を大まかに計算するとき、「建物の外周 × 高さ」という考え方があります。しかし、実際の住宅には「窓、掃き出し窓、玄関ドア、勝手口、その他の開口部」があります。当然、窓ガラスや玄関ドアそのものを外壁塗装するわけではありません。そのため、できるだけ実際の施工面積に近づけるには、塗装しない開口部を確認して数量を調整することが重要になります。
立面図を確認するのは「実際に塗る面積」をより正確に出すため
私たちが施工の見積もりを作成するときに、可能な場合は立面図を確認するのには理由があります。立面図を見ることで、建物の各面の大きさ、窓の位置や大きさ、玄関ドア、勝手口、ベランダなどの形状を確認できます。
そのうえで、
↓
窓・ドアなどの開口部を確認
↓
★ 塗装しない部分(開口部)を控除
↓
実際に塗装する外壁面積を算出
という流れで算出していきます。例えば、「外壁全体 180㎡」だったとして、「窓・ドアなどの開口部 35㎡」だった場合、単純化すると「180㎡ − 35㎡ = 145㎡」が実際の外壁塗装面積を考える一つの目安になります。もちろん、住宅の形状や算出方法によって細かな計算は異なります。大切なのは、
「家の大きさからなんとなく面積を決める」のではなく、実際に施工する部分を確認して数量を算出しているか
ということです。
見積書で「㎡」だけを見るのではなく、算出方法まで確認する
ここは、見積書を比較するときにぜひ覚えておいてほしいポイントです。例えば、「外壁塗装 180㎡」と書かれていたとしても、それだけでは「なぜ180㎡なのか」までは分かりません。そこで、
「この180㎡は、どうやって計算されていますか?」
と聞いてみてください。立面図や図面を確認しているのか、開口部を考慮しているのか、実測しているのか、建物の形状から算出しているのか。こうした「数字の根拠」まで確認すると、見積書を比較するときの見方が変わってきます。
「㎡単価」が安ければ、お得とは限らない
例えば、2社の見積書があったとします。
A社
B社
数字だけを見ると「A社の方が㎡単価が安い」となります。しかし、そもそもA社の180㎡とB社の145㎡が、同じ範囲を施工する数量なのでしょうか。ここが重要です。単価だけでは比較できません。「何㎡なのか」「その㎡数はどう算出したのか」「その数量に何が含まれているのか」まで見て、初めて比較できます。
見積書は「数量・単価・施工内容」の3つで見る
外壁塗装の見積書を見るときは、まず次の3つを確認してみてください。
何㎡、何m、何箇所なのか。
その数量に対して、いくらなのか。
その金額で、具体的に何をするのか。
例えば、「外壁塗装 145㎡」だけでは、施工内容までは分かりません。そのため、下地処理、下塗り、中塗り、上塗り、使用塗料、塗装回数なども確認する必要があります。
「外壁塗装」という一行だけでは、施工内容までは分からない
これは以前の記事でも紹介した内容ですが、見積書にはどうしても限界があります。例えば、「外壁塗装 一式」と書かれていても、実際にはひび割れ補修、下地調整、下塗り、中塗り、上塗り、部材ごとの処理など、現場ではさまざまな工程があります。だからこそ、
「何を塗るのか」だけではなく、「どう施工するのか」
まで確認することが大切です。
シーリング・下地補修・付帯部塗装の施工内容チェック
外壁塗装で特に確認してほしいのが、シーリングです。サイディング外壁などでは、外壁材の目地やサッシまわりなどにシーリングが使われています。見積書には「シーリング工事」と書かれているだけの場合もあります。しかし、これだけでは「どんな材料を使うのか」までは分かりません。シーリング材にもさまざまな種類があり、耐候性や柔軟性などに違いがあります。だから、
「シーリングは何という製品を使いますか?」
と聞いてみるのも、見積もりを比較する一つの方法です。
かとう塗装では「オートンイクシード」を使用しています
当社の施工事例でも、シーリング材としてオートンイクシードを使用しています。シーリング工事では、単純に材料を充填すれば終わりではありません。実際の施工では、
↓
目地を清掃
↓
プライマーを塗布
↓
シーリング材を充填
↓
ヘラで押さえて密着させる
という工程で施工しています。実際の施工事例でも、古いシーリングを撤去したうえでプライマーを塗布し、シーリング材を充填してヘラで押さえる工程を公開しています。つまり、見積書に「シーリング工事 ○○m」と書かれていても、どの材料を使い、どのように施工するのかまで確認することで、より正確に比較できます。
「下地補修」は塗装より先に確認
外壁塗装で忘れてはいけないのが、下地補修です。外壁にひび割れ、欠損、浮き、劣化、古いシーリングの破断などがある状態で、そのまま塗料を塗っても、外壁そのものの問題が解決するわけではありません。塗装はあくまで仕上げです。その前に「今の外壁がどんな状態なのか」を確認し、必要な補修を行うことが重要です。
ここも会社によって見積もりの書き方が違います。例えば、「下地補修 一式」と書いてある場合、それだけでは「どこを補修するのか」「何箇所あるのか」「どのような補修をするのか」が分からないことがあります。だから、
「下地補修はどこまで含まれていますか?」
と確認してみてください。私たちは、塗装することだけを目的にせず、塗装前の下地の状態を確認し、必要な補修を行ったうえで塗装することを基本にしています。
「付帯部塗装」も、実は会社によってかなり違う
見積書には「付帯部塗装 一式」と書かれていることがあります。しかし、付帯部には雨樋、破風、鼻隠し、雨戸、鉄部、水切り、シャッターボックス、軒天など、さまざまな部材があります。さらに、部材によって適した下地処理や塗料も変わります。例えば鉄部なら、
という工程が必要になる場合があります。実際の施工事例でも、雨戸についてケレン後に錆止めを行い、その後に上塗りを進めています。つまり、
「付帯部を塗ります」だけでは、どこまで施工するのか分からない
ということです。
当社では、付帯部についても、単純に「塗れればいい」という考え方ではありません。紫外線や雨風を直接受ける部材も多いため、耐候性を考えて塗料を選定しています。施工事例では、雨樋などの付帯部に4Fフッ素塗料を使用し、2回塗りで仕上げています。また、付帯部ではウレタンやシリコンをあまり使用しない方針も公開しています。ここで大切なのは、「高い塗料を使っているから良い」という単純な話ではありません。部材の状態や素材を確認したうえで、
「この部材を今後できるだけ長く維持するには、どう施工するのがいいか」
という考え方で仕様を決めることです。
「雨樋塗装」と見積書に書かれていても、実際の現場では雨樋の状態を確認してから施工方法を決めています。
汚れを落とすだけで十分なのか、下地処理が必要なのか、どの下塗り材・上塗り材が適しているのか。状態によって必要な工程は変わります。
かとう塗装では、部材の状態を確認し、必要な下地処理を行ったうえで、適した材料を選定し、基本的に2回塗りで仕上げるという考え方で施工しています。
これは雨樋に限った話ではありません。見積書に書かれている「一行」の中にも、現場での丁寧な確認や判断が含まれています。
だからこそ、見積書を比較するときは、金額だけでなく「その金額で、どこまでの施工が含まれているのか」を確認することが大切です。
「一式」表記の扱い方と業者にすべき5つの質問
ここも誤解しないでほしいところです。「一式」と書いてある見積書=悪い見積書ということではありません。細かく数量を出すことが難しい工事や、まとめて管理した方が分かりやすい項目もあります。
問題なのは、「一式と書かれていて、何をどこまでやるのか説明されない」ことです。逆に、一式表記であっても、「この金額には○○と○○が含まれています」と説明してもらえれば、比較することができます。
見積書を見るときの5つの質問
ここまでの話を、実際の見積もり比較に使える形にすると、次の5つです。
特に外壁面積なら、立面図や実測など、数量の根拠を確認します。
実際に塗装しない部分をどう扱っているのか確認します。
「シーリング」「塗料」だけではなく、可能なら製品名まで確認します。
ひび割れや劣化部分をどう処理するのか確認します。
下塗り・中塗り・上塗りなど、工程を確認します。
この5つを聞くだけでも、見積書の見方はかなり変わります。
「金額」ではなく「金額の根拠」を比較する
ここまで読んでいただくと、「100万円と120万円なら100万円の方が安い」という比較が、少し違って見えてくると思います。例えば、
A社
B社
だった場合、単純に総額だけを比較することはできません。施工する数量も、材料も、工程も違うからです。だからこそ、
「いくらですか?」だけではなく、「その金額で何をするんですか?」
を見る必要があります。
かとう塗装のこだわりと「納得できる工事選び」
私たちが施工を行う際は、できるだけお客様が後から「聞いていなかった」とならないように見積もりを作成しています。
↓
必要な補修を確認する
↓
施工する範囲を確認する
↓
数量を算出する
↓
使用する材料を選定する
↓
必要な工程を組み立てる
↓
見積金額を算出する
という順番で考えています。見積書は、単に「工事の値段」を書いた紙ではありません。「この家をどう施工するつもりなのか」を数字と項目に置き換えたものだと考えています。
だから「見積書を見せてもらったけど、よく分からない」は普通です
専門用語が多い見積書を渡されても、「外壁○○㎡」「付帯部一式」「シーリング○○m」と書いてあれば、それだけで内容を理解するのは難しいと思います。分からないことがあれば、「これは何ですか?」「この数字はどうやって出していますか?」「この材料を使う理由は何ですか?」と聞いて大丈夫です。むしろ、そこをきちんと説明してくれる会社かどうかを見ることも、業者選びの一つの判断材料になります。
見積書は「安い会社を探すため」ではなく「納得できる工事を選ぶため」に見る
外壁塗装は、完成したあとに壁の中や塗装前の状態を見ることができません。だからこそ、工事が始まる前に、何をするのかを確認しておくことが大切です。見るべきなのは、金額だけではありません。
まで確認する。そうすれば、「こっちの会社の方が安い」だけではなく、「こっちの見積書の方が、何をするのか分かりやすい」という比較ができるようになります。
まとめ|金額より「どうやって、その金額になったか」を見る
外壁塗装の見積書を比較するとき、最初に目が行くのはどうしても合計金額です。でも、本当に確認したいのは、
「その金額は、何を根拠に作られているのか」
という部分です。外壁の面積なら、立面図などから施工範囲を確認し、窓やドアなどの開口部を考慮して数量を算出する。シーリングなら、「シーリング工事」という名前だけではなく、どの材料を使うのかを確認する。下地なら、どこを、どのように補修するのかを見る。付帯部なら、どの部材を、どんな塗料で、何回塗るのかを見る。そして最後に、「その工事内容で、この金額になっている」と理解できること。これが、見積書を比較するときの大切なポイントです。
私たちは、見積書を安く見せることよりも、「何をするための金額なのか」が分かることを大切にしています。
実際の施工でも、シーリングにはオートンイクシードを使用した事例があり、古いシーリングの撤去、清掃、プライマー、充填、ヘラ押さえまで工程を公開しています。また、付帯部についても、雨樋などに4Fフッ素塗料を使用し、2回塗りで仕上げる施工事例を公開しています。ただ材料を良くするだけではなく、「なぜこの材料なのか」「なぜこの工程が必要なのか」まで説明できること。それが、私たちが考える見積もりの役割です。
見積もりを取ったら、ここをチェック!
- 外壁の数量はどうやって算出されている?
- 窓・ドアなどの開口部は考慮されている?
- 使用する塗料の製品名が分かる?
- シーリング材の製品名が分かる?
- 下地補修の内容が分かる?
- 付帯部は何を塗るのか分かる?
- 何回塗るのか分かる?
- 「一式」の内容を説明してもらえる?
- 分からないことを質問したとき、きちんと説明してくれる?
このあたりを確認してから、最後に「総額はいくらなのか」を見る。それだけでも、見積書の比較はかなりしやすくなります。
安い見積書を選ぶのではなく、内容を理解したうえで「この工事なら納得できる」と思える見積書を選ぶ。外壁塗装を後悔しないために、ぜひ見積書の「金額の裏側」まで確認してみてください。
同じ「雨戸塗装」「軒天塗装」と書かれていても、実際の現場ではどんな判断や下地処理が行われているのか。代表へのインタビューから、見積書だけでは見えにくい施工内容を紹介しています。






