外壁シーリングのべたつき・黒ずみの原因は? 修理の判断方法を解説
外壁のシーリング(コーキング)がべたべたする・黒ずむ原因は?
急ぐべきかを指で確かめる方法
原因の多くは、成分がにじみ出る「ブリード現象」や、シーリング材と塗料の相性です。急ぐべきかの見分け方と、次の塗り替えでの対策をまとめました。
- 🖐「継ぎ目を触ったら、シーリングだけべたべたしている」
- ⬛「継ぎ目に沿って、黒い筋のような汚れがある」
- 😟「前の塗装が失敗していたのかな…」
「これって劣化?」と不安になる方もいらっしゃいます。べたつきは、見た目だけの問題のこともあれば、シーリングそのものが傷んでいることもあります。この記事では、急ぐべきかどうかの見分け方と、次の塗り替えで同じことを起こさないための対策をお伝えします。
べたつきが出やすい場所
- サイディング外壁の板と板の継ぎ目(目地)
- 窓やドアなど、サッシのまわり
- 換気口や配管など、外壁に穴を開けて取り付けたものの周り
とくに、シーリングの上から塗装している場所で起きやすい現象です。
べたつく原因は、主に3つ
① 可塑剤(かそざい)がにじみ出ている(ブリード現象)
多くのシーリング材には、柔らかさを保つための「可塑剤」という成分が入っています。年数がたつと、この成分が表面ににじみ出ることがあります。シーリングの上から塗装していると、にじんだ成分が塗膜を柔らかくして、べたつきや黒ずみ(ほこりや排気ガスの汚れがくっついたもの)が出ます。
② シーリング材と塗料の相性が合っていない
シーリング材によっては、上から塗装することを前提にしていないものや、特定の塗料と相性が悪いものがあります。組み合わせが合わないと、塗膜がうまく固まらず、べたつきが残ることがあります。また、シーリング材が十分に固まる前に塗装した場合も、べたつきの原因になることがあります。
③ シーリング材そのものの劣化
紫外線や熱で成分が分解されると、表面が柔らかくなってべたつくことがあります。この場合は、弾力が落ちていたり、ひびが入っていたりすることが多いです。
浴室などで使われる「シリコーン系」のシーリング材は、塗料をはじいてしまうため、基本的に上から塗装できません。外壁に使われていると、塗料がはがれたり、まわりが汚れたりする原因になります。
きちんと施工できていないことが原因で硬化不良が起きている場合もありますので、施工してから期間が経っていないにもかかわらずべたつきが発生している場合は、一度施工店に確認をしてみてください。
また、軽い気持ちでご自身で補修された結果、たまたまシリコーン系のものを使われていて、修繕の際に取り外しできない状態になっていたり、仕上がりをきれいにできない詰め方でぐちゃぐちゃになっていたりするケースを、過去に何度も見てきました。弊社にご依頼いただいたお客様でも、ご自身で補修された結果、かえって施工費用が余計にかかってしまったケースもあります。シーリング材は塗料よりも種類が多いとも言われています。ご自身で応急処置をされるときも、まずは専門の業者に相談し、種類やリスクを理解したうえで判断してください。本格的な外装修理の前の安易なDIYには注意が必要です。
その黒ずみ、べたつきが原因?ほかの汚れとの見分け方
| 汚れの出かた | 考えられる原因 |
|---|---|
| 継ぎ目のシーリングの上だけが、線のように黒い | ブリード現象による汚れ |
| 窓の下などから、縦に流れるように黒い筋がある | 雨水が汚れを運んだ「雨だれ」 |
| 日当たりの悪い面に、緑や黒の点や広がりがある | カビやコケ |
べたつきによる黒ずみは、シーリングに沿って出るのが特徴です。
指で確かめる、急ぐべきかどうか
べたつきに気づいたら、次の順番で確かめてみてください。
- 🟢 次の塗り替えで対策すれば十分 べたつきはあるが、指で押すと弾力がある/ひびやすき間がない。①や②による「見た目の問題」の可能性が高い段階です。
- 🟡 一度見てもらう べたつきに加えて、弾力がない/ひびやすき間がある/痩せてへこんでいる。③の劣化の可能性があります。雨水の入り口になる前に確認を。
- 🔴 早めに確認 近くの室内の壁にシミがある。すでに水が入っている可能性があります。
- 黒ずみを落とそうとして、シンナーなどの溶剤でこするのはおすすめしません。塗膜やシーリングを傷めることがあります。
- ホームセンターのシーリング材を上から塗り重ねるのも避けてください。とくにシリコーン系は、次の塗り替えのときに塗料がのらなくなります。
次の塗り替えで、同じことを起こさないために
可塑剤を含まない、またはにじみ出にくい「ノンブリードタイプ」を使うと、べたつきや黒ずみを防ぎやすくなります。商品名に「NB」とついていることもあります。
ノンブリードタイプでも、塗料との相性はあります。メーカーの情報などで、組み合わせてよいかを確認してから施工します。
シーリング材ごとに、塗装できるまでの時間が決められています。工程を急がず、十分に固まってから塗装します。
ブリードを抑える下塗り材を使うことで、塗膜への影響を減らせることがあります。
劣化によるべたつきなら、上から塗るのではなく、古いシーリングを取り除いて新しく打ち替えるのが基本です。
塗装の前に打つか、後に打つか
- シーリングが塗膜に守られて長持ちしやすい
- ブリードへの対策が欠かせない
- 塗膜へのにじみが起きにくい
- シーリングが紫外線に直接当たる
外壁の種類や場所によって向き不向きがあるので、業者と相談して決めましょう。
先打ちでの外装施工をご希望されるお客様が9割ですが、弊社では後打ちにも使われる高耐久のシーリング材を使用しています。見えなくなる部分だからこそ、どういった材料を使用するか、そしてきちんとその材料を使っているかを、施工現場で写真を毎日共有してご報告しています。
見積書で確かめたいこと
- シーリング材の商品名が書いてあるか(「シーリング工事一式」だけになっていないか)
- ノンブリードタイプかどうか
- 「打ち替え」か「増し打ち」か(打ち替え:古いシーリングを取り除いて新しく打つ/増し打ち:古いシーリングの上から足す)
- 施工する長さ(m数)が書いてあるか
- 塗装の前に打つか、後に打つか
前回の塗装でべたつきが出た方は、その経験を業者に伝えて、「今回はどう防ぎますか?」と聞いてみてください。具体的な材料名と方法で答えてくれるかどうかが、判断の材料になります。
材料の組み合わせと、打ち替えで防げる
シーリングのべたつきの多くは、材料の成分がにじみ出る現象や、シーリング材と塗料の相性によるものです。弾力があれば急ぐ必要はないことが多く、弾力がない・ひびがある場合は劣化のサインです。
塗り替えのときに、ノンブリードタイプのシーリング材を選び、塗料との組み合わせや施工の順番を確かめ、傷んだシーリングは打ち替えることで、防ぎやすくなります。
現地でシーリングの状態を実際に触って確認し、べたつきの原因が見た目の問題なのか、劣化なのかを見極めたうえでご説明しています。






