屋根の防水シート(ルーフィング)は何年もつ?|グレードを下げると起きること、見積書で確かめる3つのこと
屋根工事の防水シート(ルーフィング)は、完成すると二度と見えなくなる部分です。グレードを下げると何が起きるのか、屋根材の寿命とどう合わせるのか、見積書で確かめたい3つのことをまとめました。(地震後屋根の修理のご依頼も多く、お客さまからご質問をうけることが増えています。)
- 📄「屋根工事の見積もりを比べたら、金額の差がどこから来ているのか分からない」
- 🤔「防水シートなんて、どれも同じじゃないの?」
- 💰「安い見積もりにしたいけど、削ってはいけないところはどこ?」
💡 防水シートは、屋根材の寿命に合わせて選ぶ
- 雨を最後に止めているのは、屋根材ではなく防水シートです
- 屋根材より寿命の短いシートを敷くと、まだ使える屋根材をはがしてやり直すことになります
- 見積書では「商品名」「屋根材との寿命の釣り合い」「施工中の写真」の3つを確かめてください
見積もりの差は、防水シートの欄に出やすい
屋根工事の見積もりを2社、3社と並べて見ていると、金額の差がどこから来ているのか分からないことがあります。屋根材の商品名は書いてある。足場代もだいたい同じ。それなのに金額が違う。そういうとき、差が出ていることが多いのが「防水シート(ルーフィング)」の欄です。
防水シートは、工事が終わると屋根材の下に隠れて見えなくなります。だから気にされにくく、金額を下げたいときに削られやすい。一方で、あとから交換しようと思えば、屋根材をもう一度はがすしかありません。
雨を最後に止めているのは、防水シート
屋根は、屋根材と防水シートの二重で雨を防いでいます。
- 屋根材:雨のほとんどを受けて、表面で流す
- すき間:横なぐりの雨や台風のときは、屋根材の重なりから少しずつ水が入る
- 防水シート:入った水を最後に止めて、軒先へ流す
屋根材がきれいでも、防水シートが傷んでいれば雨漏りは起きます。反対に、防水シートがしっかりしていれば、屋根材が1枚割れたくらいですぐ雨漏りにはなりません。ただし、割れた所から日差しや雨が当たり続けると、シートの傷みは早く進みます。
防水シートの種類や役割は、ルーフィング(防水シート)とは?で詳しく説明しています。
グレードを下げると起きること
防水シートは、種類によって耐用年数の目安が大きく違います。
| 防水シートの種類 | 耐用年数の目安 |
|---|---|
| アスファルトルーフィング | 約10〜15年 |
| 改質アスファルトルーフィング | 約20〜25年 |
| 粘着層付きルーフィング | 約20〜30年 |
| 高分子系(非アスファルト)ルーフィング | 約30年以上 |
※目安です。屋根の形・勾配・日当たり、施工の状態で変わります。
種類ごとの違いや、昔と今のシートの変わり方は、ルーフィング(防水シート)はここまで進化した!で詳しく説明しています。
⚠️ 屋根材が長もちする屋根ほど、防水シート選びが大切
瓦や、屋根カバー工法で使うセネター(材料品質保証30年)のように、屋根材そのものが長もちする屋根では、その下の防水シートの寿命が、屋根全体の次の手入れの時期を決めることがあります。10〜15年程度のシートを敷けば、屋根材はまだ使えるのに、シートを直すために屋根材を一度はがすことになります。
反対に、工事のときに屋根材に見合った長もちするシートを選んでおけば、屋根材とシートの寿命がそろい、次に大きく手を入れる時期を先に延ばせます。見積もりの段階でシートの費用を削ると、長もちする屋根材の良さを生かせません。これが「防水シートをケチる」ことのいちばん大きな代償です。
セネターの保証やメンテナンスについては、セネター屋根カバー工法後のメンテナンス費用は?でまとめています。
同じシートでも、敷き方で性能が変わる
グレードと同じくらい大切なのが、施工の丁寧さです。
- シート同士の重なり(重ね代)が十分にとられているか
- 壁との取り合い、谷、棟など、水が集まる場所の処理が丁寧か
- シートを留める釘やタッカーの位置と数が適切か
特に重ね代が足りないと、そこから水が回り込みます。こうした部分は、屋根材を葺いたあとは誰にも確かめられません。
🏠 完成後に見えなくなる工程も、写真で見ていただく
当社では、防水シートを敷いた状態を作業写真でお送りし、完成後に見えなくなる工程も見ていただけるようにしています。現場ブログにも、防水シートを張った日の記録を残しています。
「その日の作業内容、翌日の作業予定を連絡箱で示してもらえ、作業状況の写真を毎日メールで送ってもらえるのでいいと思います」
当社で防水シートから直したお宅
雨漏りの箇所を、防水シートと桟木から新しく:熊本市西区
熊本市西区のお客様のお宅では、外壁塗装とあわせて、雨漏りしていた箇所を防水シートと下地の桟木(さんぎ)から新しくしました。
「雨漏り箇所も防水シート、桟木から新設していただき、ありがとうございました」
雨漏りは、表面をふさぐだけでは止まらないことがよくあります。水が入った道筋をたどって、防水シートまで戻って直す。見えない部分に手を入れるかどうかで、同じ「雨漏り修理」でも結果が変わります。
一方でこのお客様からは、「見積書にあった毎日のLINE報告が、我が家では届かなかった」というご指摘もいただいています。見えない工程を見ていただくための報告が抜けてしまったことは、私たちの反省点です。今は事務スタッフもフォローに入り、報告が途切れないよう改善を続けています。
瓦屋根の防水シートを交換:熊本市北区S様邸
瓦屋根の雨漏り修理で、瓦をいったんはがして防水シートを交換したお宅です。外壁はWB多彩仕上げで塗り替えました。
屋根カバー工法で、防水シートから新しく:菊陽町Y様邸
今の屋根の上に防水シートを張り、その上にセネターを重ねた屋根カバー工法です。セネターのような耐久性の高い屋根材を使うときは、防水シートも見劣りしない高耐久のものを選ぶようにしています。外壁は無機塗料で塗り替えました。
見積書で確かめたい3つのこと
① 防水シートの「商品名」の説明があるか
「防水シート一式」「ルーフィング」だけでは、どの種類か分かりません。商品名の説明があれば、耐用年数を調べられます。
② 屋根材の寿命と釣り合っているか
長くもつ屋根材を選ぶなら、防水シートもできるだけ長くもつものを。「このシートは何年くらいもちますか?」と聞いてみてください。
③ 施工中の写真をもらえるか
防水シートを敷いた状態の写真があれば、重ね代や端部の処理を後から確かめられます。
他社の見積もりと比べて金額に差があるときは、この3点を横に並べてみてください。差の理由が見えてくることが多いです。
よくある質問
屋根の防水シート(ルーフィング)は何年もちますか?
種類によって違います。目安は、アスファルトルーフィングが約10〜15年、改質アスファルトルーフィングが約20〜25年、粘着層付きが約20〜30年、高分子系(非アスファルト)が約30年以上です。
屋根材が割れていなければ、防水シートは気にしなくていいですか?
屋根材がきれいでも、防水シートが傷んでいれば雨漏りは起きます。屋根材の下は外から見えないので、屋根工事のときに屋根材の寿命と合ったシートを選ぶことが大切です。
防水シートだけを交換することはできますか?
防水シートは屋根材の下にあるため、交換するには屋根材をいったんはがす必要があります。瓦屋根の雨漏り修理で、瓦をはがして防水シートを交換することもあります。
屋根カバー工法のとき、防水シートはどうなりますか?
今の屋根の上に新しい防水シートを張り、その上に新しい屋根材を重ねます。新しい屋根材の寿命に合わせて、シートの種類を選びます。
見積書で防水シートの何を確認すればいいですか?
商品名が書いてあるか、屋根材の寿命と釣り合っているか、施工中の写真をもらえるかの3つです。「防水シート一式」とだけ書かれている場合は、商品名を聞いてみてください。
見えなくなる場所ほど、先に確かめる
防水シートは、完成後に見えなくなり、交換するには屋根材ごとはがすしかない場所です。だからこそ、見積もりの段階で種類と施工方法を確かめておくことが、将来の出費をいちばん確実に減らします。
当社では、カバー工法や葺き替えのときに、屋根材の寿命に合わせた改質アスファルトルーフィングや高耐久のルーフィングをご提案しています。お手元に他社の見積もりがあれば、防水シートの記載も含めて一緒に確かめることもできます。
屋根の見積もり、防水シートの欄まで一緒に見ます
他社の見積もりがお手元にあれば、防水シートの種類と屋根材の寿命が釣り合っているかも含めてご説明します。現地調査は無料で承っております。
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