天窓(トップライト)からの雨漏り|直す・替える・ふさぐ、どれを選ぶか
天窓の雨漏りは、パッキンやコーキングの劣化、水切り板金、防水シート、排水部の詰まりなどが原因です。天窓の寿命は約20年が目安。結露との見分け方と、補修・交換・撤去して屋根をふさぐ、それぞれが合う場合をまとめました。
- 💧「天窓のまわりにシミができた」
- 🌧️「雨の日に、天窓の枠から水が垂れてくる」
天窓(トップライト)は、部屋を明るくしてくれる一方で、屋根に穴を開けて取り付けているため、屋根の中でも雨漏りが起きやすい場所のひとつです。
天窓の雨漏りの直し方は、大きく分けて「部分的に直す」「天窓を新しくする」「天窓を外して屋根をふさぐ」の3つです。どれが合うかは、天窓の年数と、屋根全体の状態で変わります。この記事では、原因の見分け方から、直し方を選ぶところまでをお伝えします。
まず、雨漏りか結露かを見分ける
天窓まわりが濡れる原因には、雨漏りのほかに「結露」もあります。
🌧️ 雨漏りの可能性
雨の日、特に強い雨や風の強い日に濡れる
💧 結露の可能性
冬の朝や、雨の降っていない日に、ガラスの内側や枠が濡れている
天窓のガラスは外気で冷やされやすく、冬は室内の湿気が水滴になりやすい場所です。結露なら、屋根を直しても解決しません。換気や、断熱性の高いガラスへの交換などを考えます。いつ濡れたかをメモしておくと、原因を絞る大きな手がかりになります。
天窓から雨漏りする、5つの原因
① ガラスまわりのパッキンやコーキングの劣化
ガラスと枠のすき間をふさぐゴムのパッキンや、コーキングが、日差しと熱で硬くなり、ひびやすき間ができます。
② 水切り板金の傷み
天窓のまわりには、雨水を屋根の上に流すための金属の板(水切り板金)が取り付けられています。これがさびたり、浮いたり、ずれたりすると、そこから水が入ります。
③ 天窓まわりの防水シートの劣化
屋根材の下の防水シートは、天窓のまわりで切ったり折り返したりして納めているため、傷みやすい場所です。防水シートの耐用年数の目安も、20年前後と言われています。
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防水シート(ルーフィング)の役割や種類、寿命については、こちらで詳しく解説しています。
④ 落ち葉やゴミの詰まり
天窓の上側には、水やゴミがたまりやすい部分があります。落ち葉や砂が詰まると、水があふれて、すき間から入り込みます。
⑤ ガラスのひび割れ
台風の飛来物などでガラスが割れると、そこから水が入ります。
天窓の寿命は、約20年が目安
天窓は、設置から20年前後が交換の目安と言われています。年数がたつと、パッキンや部品が手に入らなくなり、部分的な修理が難しくなることもあります。
「天窓を付けた年」が分からない場合は、家を建てた年か、屋根を替えた年を目安にしてください。
3つの直し方と、それぞれが合う場合
A:部分的に直す(パッキン・コーキング・板金・清掃)
- 合う場合
- 天窓の設置からまだ年数が浅い、原因が一部に限られている、屋根全体はまだ傷んでいない
- 注意
- 年数がたった天窓だと、直してもほかの場所からまた漏れることがあります
B:天窓を新しくする
- 合う場合
- 天窓の明るさを残したい、天窓が寿命を迎えている
- 注意
- 天窓まわりの防水シートと板金も、あわせて新しくするのが基本です
C:天窓を外して、屋根をふさぐ
- 合う場合
- 天窓の明るさをそこまで必要としていない、雨漏りや結露、夏の暑さに悩んでいる、屋根のカバー工法や葺き替えを考えている
- 注意
- 部屋は暗くなります。室内側の天井の仕上げも必要になります
屋根のカバー工法や葺き替えを考えているなら、そのときに天窓をどうするかを一緒に決めるのが一番効率的です。屋根の工事のあとで天窓だけ直そうとすると、新しい屋根材をもう一度はがすことになるからです。
天窓をふさぐ大工工事の流れ(屋根の塗装に入る前まで)
当社で天窓を外して屋根をふさいだ工事の様子を、屋根の塗装に入る前の大工工事まで、順番にご紹介します。
天窓を取り外す
まず、天窓を枠ごと取り外していきます。

取り外しが完了
天窓がなくなり、屋根に開口部が現れた状態です。

垂木を足す
開口部の骨組みとなる垂木(たるき)を足して、屋根の下地を組み直します。

野地板を張る
垂木の上に野地板(のじいた)を張って、屋根の面をふさぎます。

ルーフィング(防水シート)を敷く
野地板の上に防水シートを敷きます。屋根材の下で雨水を最後に止める、いちばん大事な層です。

屋根材を張る
まわりの屋根に合わせて屋根材を張ります。ここまでが、屋根の塗装に入る前の大工工事です。

これで天窓があった場所は、まわりと同じ屋根の面に戻ります。室内側の天井の仕上げは、別に必要です。
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カバー工法ができる屋根・できない屋根の違いや、工事後の費用の目安は、こちらをご覧ください。
天窓は「夏の暑さの入口」にもなる
天窓は光を取り込むぶん、夏は日差しの熱も取り込みます。「天窓の下の部屋だけ、夏に暑い」というご相談をいただくこともあります。雨漏りをきっかけに、天窓を残すか、ふさぐかを考えるときは、夏の暑さも判断材料のひとつにしてください。
直す前に「どこから入っているか」を確かめる
天窓の雨漏りは、天窓の枠から水が垂れていても、原因が天窓のすぐ上の屋根材や防水シートにあることもあります。ガラスまわりだけをコーキングでふさいでも止まらないのは、このためです。
🏠 雨漏り鑑定士が、水の入り口を確かめます
弊社の代表は雨漏り鑑定士の資格を持っています。天窓の雨漏りでも、屋根の上と室内側の両方を確認し、必要に応じて水をかけて雨漏りを再現する散水調査で、水の入り口を確かめてから直し方をご提案しています。
今日からできる確認
- 天窓のまわりの天井や壁紙に、シミや浮きがないか
- 濡れるのは雨の日か、冬の朝か、メモしておく
- 天窓を付けてから何年たっているか、家の図面や記録で確かめる
- 地上や2階の窓から見える範囲で、天窓のまわりに落ち葉がたまっていないか
⚠️ 屋根の上には上らないでください
天窓のまわりは足元が不安定で、とても危険です。
まとめ|天窓の年数と、屋根全体の予定で選ぶ
天窓の雨漏りは、パッキンやコーキング、水切り板金、防水シート、詰まりなどが原因です。設置から年数が浅ければ部分的に直し、20年前後たっていれば交換か撤去を考える。屋根のカバー工法や葺き替えを考えているなら、天窓もそのときに一緒に決める。これが基本の考え方です。
弊社では、天窓を残す場合と、外してふさぐ場合の両方をご説明し、明るさ・暑さ・費用のバランスを一緒に考えています。
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